初版'09年2月3日
マジックキャンバー&トー角調整


タイヤが変磨耗で外側が異常に減る。
HP10はフロントマルチリンクなので、LDしただけでキャンバーがつく為、むしろ内側が変磨耗した。
JB15はなぜ外側が減るのか考えてみた。
まず、LDしてもキャンバーはあまりついていない。
前回アライメントテスターの数値を見ると0.3〜0.4度のネガティブといった感じ。
HP10は自分で測った値で1.2〜1.4度のネガティブだった。
そして、純正LSDの影響も考えられる。
HP10はLSDが入っていなかったので、コーナーリングで内側のタイヤが空転するためアクセルを戻す。
LSDの入っているJB15は空転しない上、踏んでいってもLSDに引っ張られ曲がってしまう。
そのためタイヤに負担ががかるのでは?

とにかくキャンバーをつけたい訳である。そのほうがもっと曲がるのでは?
一般的にフロントストラットのキャンバー調整は調整式ピロアッパーで行う。
しかし、B15のストラット上部は仮に調整式ピロアッパーをつけたところで、調整できるスペースが無い。
故に社外調整式ピロも無いわけで・・・(そもそも車高調は一社しか出していないが・・・)
そこでボルト一本交換するだけで調整できるマジックキャンバーの出番です。
単純なカム付のボルトで、ストラットのボルト穴を長穴加工したのと同じ効果が得られます。


まずは取り付け前に調整方法を考えます。
キャンバーはサスのジオメトリの関係で、車高でも変更しますので1Gで調整する必要があります。
しかし、現在のキャンバーは0.3〜0.4度と分かっているので、現状を測定、現状からの増減で角度を算出します。
写真のように糸をフェンダから地面にほぼ垂直に糸を張ります。今回は完全に垂直にする必要はありません。
ロアアームにジャッキをかけておきます。1G掛けたいところですが、車体が浮いてしまうので少しサスが縮む程度(^_^;)

ブレーキローターの上下で糸までの距離を測定。ブレーキローターは280mmなので、
asin(上下の差/280) で算出できます。仮に上下差5mmだと約1.02度です。手元のポケコンでサクッと計算。
仮に現状測定が1度で、調整後2度だったら+1度の変更となります。本来現状値は0.3〜0.4度なので結果約1.3〜1.4度になるという戦法です。

で、ナックルとストラットをとめている2本のボルト、上側をマジックキャンバーに交換します。
下側もボルトを緩め、調整していきます。ちょっと調整してから測定するもあまり数値が変わらないので、
最大にネガティブにしてサイド測定。すると約1.2度ネガティブ。約±3度の調整が可能とうたっているが
見事に「車両により±3度調整できない場合があります。」の枠に入っていたようだw
逆に3度も必要ないので、MAXネガティブになるようにしてから締め込み、規定トルク(MC212は95Nm)で締めてやった。
1Gでは0.3〜0.4度あったので、マジックキャンバーにより1.5〜1.6度のキャンバーになったことになる。
パーツ仕様値段
マジックキャンバーB15フロント用(MC212) 楽天で購入6012円(送料込み)
合計 6012円


当日、オイル交換とマジックキャンバー取り付けをのんびりやって、もう夕方。
車体をリジッドラックから下ろし、駐車場から車をだしたらなんかタイヤが「ズゴッ!ズゴッ!」とすべる・・・
まるでデフロックした車のようだ。しかし、まっすぐ走っても「ズゴッ!ズゴッ!」となるぞ?!
タイヤを良く見るとなんか内側に引っ張られてまるで引っ張りタイヤ状態・・・
ちょっとバックしてタイヤを見ると今度は外側にタイヤが引っ張られている・・・
そして見るからにトーイン。だめです、自走不能です・・・
ここまでずれるとは予想GUYです・・・
時間も時間なのであきらめて駐車場にサニーを戻しました(ToT)

しかし、そのままにしておくわけにもいかないので、トー調整です。今日は平日ですが・・・
アライメント調整の代名詞的存在のトー調整ですが、私のイメージとして
固着してナットが回らない、微調整が難しい、測定が難しい
といった感じ。とりあえずネットで検索して方針を決定。
私のJB15はステアリングセンターもずれいているので、出来れば今回その修正もしたい。
一応HP10の整備書も参考に確認。

本来はホイールのセンターの高さで測定するようだ。でも器具が無い出来ないし〜
そこで基準となる高さで測定するためコーヒーの空き缶の高さで測定〜と行きたかったのですが
車高が約100mm。コーヒーは110mm。
これではメジャーが通らないので却下。田宮スプレーの蓋を取ると約70mmだったのでそれを使用。
メジャーをタイヤすれすれを通し、上の図のようにタイヤのセンターではないがタイヤの後ろAとタイヤの前Bを測定する。

A=1805mm B=1780mm で、差が25mm。激しいな・・・
硬いとうわさのロックナットにモンキーをかけ、思いっきり力を入れたら回った〜
6月にアライメント調整したから、まあ、硬かったらおかしいんだけどね。
とりあえずタイヤを車体正面から見て、後ろのタイヤとの関係を見て目分量で調整していった。
調整はそのままでも出来るが、ステアリングをMAXに切ったほうが調整しやすい。その辺は適当に。
通常は左右同じ回転数回して調整するが、今回ステアリングのセンターずれを直すのも目的なので適当。
しかし人間の目は意外と正確で、キャンバーなら1度くらい傾いているとわかってしまう。
とりあえず目分量で後ろのタイヤに角度をあわせたところで再度測定。A=1772mm B=1776mm で-4mm。トーアウトだ。
どうやらトレッドが後ろのほうが狭いらしい。それにあわせたからトーアウトになったようだ。
でもこれでステアリングセンターがほぼあったので、左右同じ回転数トーイン側に再調整。

メジャーを張るとあてがっているアルミ角棒がずれてしまうのでタイヤで押さえ込んだ。意外にGOOD!
A=1773mm B=1772 で1mmトーイン。整備書通りの測定ではないので、ちゃんと図るとおそらくもう少しトーインになるはず。
だいたい合ったのでロックナットを締めこんで調整終了〜 ジャッキアップも不要なので意外と簡単だった。
ちょっとその辺を回って確認。非常にニュートラルにステアリングが切れる。タイヤが引っ張られるようなことも無く良好。
精密に調整することは出来ないが、だいたいあわせるならこれで十分。
あとはAD08投入で完成だな。


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